梛神社は姫路市伊勢地区にあります。
伊勢地区については播磨風土記にも出てくる、古くからある地域です。
渡来人(韓人)と先住民との間でトラブルがあったが、伊和大神を祀ることで紛争がおさまったといいます。
梛神社の御祭神は天照大神です。
垂仁天皇二十六年に、天から十二の幡が降り、その地に石碑を立てた。その一つが八町四方に繁茂する社地の梛の大木に掛かり、天照大神が現れたと言われている。
説明看板より
梛の元には県主葦原残照が居住していた。残照十八代目飯粒が良田四十町を安閑天皇に献じ、勅を奉じ石碑の地に天神七代地神五を祀る。
この時、梛の大木を切り倒した後に、天照大神を祀り梛神社と名付けられた。
垂仁天皇は第11代天皇。BC29年〜70年まで在位とされます。安閑天皇は第27代天皇。在位は531〜535年です。
神社には今も神木梛の木があります。
鳥居をくぐると、木々に囲まれた参道が続きます。
神木 梛の木がありました。樹齢は95年です。
ウィキペディアによると、梛はマキ科ナギ属の常緑高木。比較的温暖な場所に自生し、高さは20m程度になるそうです。熊野神社及び熊野三山系の神社では神木とされ、梛が凪に通じるとして船乗りに信仰されるたり、葉や実が夫婦円満や縁結びのお守りとして使われているようです。
参道の向こうに社殿が見えてきました。
古そうな拝殿です。絵馬が奉納されています。
拝殿内に備前焼の狛犬がいました。明治時代に作られたものです。
この狛犬は備前の伊部(いんべ)というところで作られたもので伊部狛犬というものだそうです。
江戸時代末期の文政のころから焼物の狛犬を作り、北前船で運ばれ、神社に奉納されたそうです。
狛犬が備前焼なのは珍しいと思いました。