平通盛と小宰相の比翼塚・願成寺

願成寺山門

神戸市兵庫区にある上野山願成寺(がんじょうじ)。ここには平通盛とその妻小宰相の比翼塚があります。
比翼塚とはウィキペディアによると「愛し合って死んだ男女、仲のよかった夫婦を一緒に葬った塚」とあります。平通盛と小宰相も仲が良かったのでしょう。

願成寺は古い歴史を持つお寺です。

  • 烏原(からすばら)村の住蓮坂の下(現在の烏原貯水池のほとり)に建てられ、上野山(じょうやさん)と呼ばれていた。
  • 天平年間(729〜749)、行基により聖徳太子の作といわれる観音立像菩薩が安置され、観音寺と呼ばれるようになったが、寺は衰退していった。
  • 平家繁栄の頃、法然上人の弟子・住蓮が無量寿佛を安置。「願成寺」と称された。
  • 明治37年、現在地へ移転。
願成寺ホームページより

平通盛は一ノ谷合戦では鵯越の砦を守っていたが、湊川で討死。
それを聞いた妻の小宰相が屋島へ向かう船の上から身を投げるという悲劇が平家物語にあります。

比翼塚と住蓮の塔

比翼塚の隣りにある大きな塔は願成寺中興の住蓮上人の塔です。
住蓮上人は法然上人の弟子。法然の浄土教教団が弾圧された承元の法難で斬首の刑に処せられました。この塔には住蓮上人の首がお祀りされているそうです。