明石市魚住町にある薬師院、通称「ぼたん寺」で満開のボタンを見ました。
天平2年(730)、行基がこの地にやってきたときに、錫杖を地面に突き立てると霊水が湧き出し、その中から薬師如来像が出現。そこで薬師院を創建し、その像を本尊としておまつりした、という伝説が伝えられています。
本堂は明暦5年(1656)の再建で、屋根が格好いいです。
境内には弁財天堂、修業大師像、さづけ地蔵、毘沙門堂などがあります。
臥龍松という石碑があります。
臥龍の松とは天喜5年(1057)に植えられた松で、昭和20年(1945)に枯れました。樹齢はなんと、約900年。木の生命力に驚きです。
枯れた臥龍松の根の部分が閼伽井の庭に残っています。
「閼伽(あか)とは仏に供える水を意味している」という説明書きがありました。
閼伽井の庭の名は創建時のエピソードにちなんで名付けられたのでしょうか。
ぼたんは本堂の横のぼたん園の庭に咲きます。
ボタンが植えられたのは明治の初め頃。当時の住職が根を薬用にするために植えたそうです。
現在のぼたん園が整備されたのは昭和56年(1891)。
4月になると50種、2000株のぼたんの花が開きます。
ぼたんの花がきれいでした。