弘文天皇の長等山前陵に行こうとして大津市役所の裏を歩いていたら新羅善神堂にたどり着きました。
誰もおらず、ひっそりと建っていますが、なんと国宝でした。
新羅善神堂は三井寺(園城寺)の北の院で、現在の建物は足利尊氏によって貞和3年(1347)に再興されたもの。約700年前の建物です。
檜皮葺の屋根の曲線がきれいです。
堂内には三井寺の開祖・智証大師ゆかりの国宝・新羅明神座像がまつられているそうです。
智証大師が唐から帰国する際に、船の船首に現れ、自ら新羅明神と称した、という話が伝えられています。そして、新羅明神は三井寺の守護神でもあります。
有名な三井寺に対し、全く知られていない新羅善神堂。
こんな場所に足利尊氏による国宝の建物ということで、この地域の歴史文化の深さを感じてしまいました。