
大阪、天王寺の愛染堂勝鬘院は、聖徳太子が建立した四天王寺の施薬院が創始となっているお寺です。
四天王寺が創建されたのは推古天皇元年(593)といいますから1400年以上の歴史があります。
印象的なピンク色の山門をくぐって先に進むと金堂があらわれます。
このあたりは慶長20年(1615)の大坂夏の陣の戦場となった場所であり、戦火によって伽藍は焼失しました。しかし、早くもその3年後の元和4年(1618)に徳川秀忠によって金堂は再建されました。
そして、太平洋戦争の大阪大空襲の被害からは逃れることができ、秀忠が建てた建物が残りました。

また、金堂の裏にある多宝塔は豊臣秀吉が建てたものです。
こちらは織田信長と石山本願寺の戦いの際に伽藍が焼けたのを秀吉が再建したそうです。多宝塔も大阪大空襲から逃れることができました。
愛染堂勝鬘院は幸運にも太平洋戦争の戦火を逃れることができましたが、太平洋戦争の空襲で多くの建物が焼けています。戦争をしなければもっとたくさんの文化財が日本に残っていたのに思います。

愛染堂勝鬘院の御本尊は愛染明王です。
愛染明王は愛欲や欲望などの煩悩を悟りに変えてくださる仏様で恋愛成就、夫婦和合、無病息災などに霊験があるそうです。
「とにかくモテたい」というポスターがありました。
「愛染明王様の力で今年こそ愛敬開運」と力強く宣言されています。
「ラブラブ参拝術」で愛染の霊水を飲めば愛敬を授かり、愛染明王様のお力によってモテるようになるみたいです。

恋愛成就を願う方は愛染堂勝鬘院に参拝し、愛染明王様にお祈りすると良いですね。