アワイチ

ロードバイクに乗り始めて3年、いつかはしたいと思っていた「アワイチ」を、この春、3月の連休に決行しました。
1日で150キロを走りきる自信がなかったので、1泊2日の行程で、行ってみたい場所に寄り道しながら、初めてのアワイチを楽しみました。

アワイチ1日目

明石

輪行で明石まで移動し、駅前で自転車を組み立て、7時40分発のジェノバラインに乗船しました。ジェノバラインは、ロードバイクを分解せずに載せられるのがありがたいですね。

岩屋

船は20分ほどで淡路・岩屋港に到着。
船を降りてすぐのところにアワイチのモニュメントがあります。「明日、無事にここに戻ってこられるように」と安全を誓い、無理をしないように心に決めました。

いよいよ、洲本に向かって走り始めましたが、この日は風速5~6メートルの南風が向かい風となり、思ったようには進みません。

洲本

途中、安乎岩戸信龍神社(あいがいわどしんりゅうじんじゃ)に立ち寄って、11時に洲本に到着しました。
洲本には「ドラゴンクエスト記念碑」があり、ドラクエファンの聖地になっています。ドラクエの生みの親である堀井雄二さんは洲本の出身で、ドラクエシリーズ30周年を記念して建てられました。

ナゾのパラダイス

洲本を出てすぐに坂がありました。これがうわさに聞く激坂かと思ったのですが、それほど厳しい坂でもなく、すぐに終わりました。案外たいしたことはないと思ったのですが、本当の激坂はこの先に待っていました。
勾配が急なうえに、距離が長い。へっぽこヒルクライマーの私にはとても登り切ることはできません。すぐにギブアップして、自転車を押して登りました。

そうこうしていると、「ナゾのパラダイス」の看板が出てきました。
「ナゾのパラダイス」は2023年9月に閉鎖された秘宝館です。

沼島

「ナゾのパラダイス」のあともアップダウンは続きましたが、なんとかクリア。

一度沼島に行ってみたいと思っていたので、沼島行きの船が出る土生港から13時50分発の船で沼島に渡りました。自転車は土生港に置いて、沼島内は徒歩で移動です。

天気が良かったこともあって、見たかった上立神岩がくっきりと見えました。そのとがった形はまるで神様の剣のようです。

淡路島に戻る船は15時50分発。約2時間、沼島観光を満喫しました。
今日の予定はここまでで、あとはホテルに向かいました。

ホテル

土生港を出てホテルまでの間に、本日2回目の激坂に遭遇。長さは最初の坂より短いですが、傾斜はこちらのほうがきついと感じました。

今日の宿は「アマテラス」というペンションです。
2回の激坂を含む約80キロのサイクリングと、沼島で歩き回ったせいで脚はくたくたでしたが、アマテラスのきれいなお風呂でしっかり癒やされました。

アワイチ2日目

1日目の疲れもあってぐっすり眠れました。今日も快晴で、サイクリングには絶好の天気です。

淳仁天皇陵

淳仁天皇は孝謙上皇に廃され、淡路島に流された末、この地で崩御されました。南あわじ市には淳仁天皇に関係のある史跡がいくつか残されています。
淳仁天皇陵には9時に到着。道も良くて快適に走ってこられました。

自凝島神社(おのころしまじんじゃ)

自凝島神社は朱色の巨大な鳥居が印象的です。

国生みのイザナギとイザナミを導いたセキレイがとまったという石がありました。この石に掛けられた綱を恋人と一緒に引くと愛が深まると説明されていました。

慶野松原(けいのまつばら)

オノコロ神社から慶野松原の海岸に出てきました。海は穏やかでした。
ここの松林には5万本の松が生えています。すごい数ですね。

高田屋嘉兵衛

しばらく海沿いの道を走っていると、「高田屋嘉兵衛邸宅」というのぼりが見えました。洲本市五色町の都志は高田屋嘉兵衛の出身地であり、晩年を過ごしたところでした。

嘉兵衛の資料館や顕彰碑がウェルネスパーク五色にあり、高田屋嘉兵衛に関する資料が充実しています。
それを読むと嘉兵衛はもちろんですが、ロシア人のリコルドやゴローニンも、理性的で視野が広く、すばらしい人物だと感じました。こういう人がたくさんいたら、日本とロシアはもっと仲良くなれるのではないかと思います。

伊弉諾神宮

伊弉諾神宮は大きな神社です。
訪問したとき、結婚式が行われていました。日本最初の夫婦であるイザナギ、イザナミにあやかる神社なので、ここで結婚式を挙げると幸せになれるような気がします。
境内には2本のクスノキが一つになった夫婦大楠の大木もあり、二人を見守ってくれそうです。

早良皇子の墓

伊弉諾神宮からはずっと海岸沿いの道を走ります。昨日は南に向かって走ったので向かい風でしたが、今日は淡路島を北上するので追い風となりました。
早良皇子の墓も見てみようと思って、寄り道をしてしまいました。これがたいへんでした。早良皇子の墓・天王の森があるのは淡路島中央の淡路市仁井。
迷子になりかけながら、標高200メートルを登って、やっとの思いで到着。
早良皇子の墓という小さな祠がありました。

岩屋

天王の森から一気に道を下り、通常のアワイチルートで岩屋港を目指します。
いっぱい汗をかいたので、帰りの船や電車で迷惑になってはいけないと思い、岩屋港の手前にある銭湯「丸吉湯」で汗を流しました。
本当に「さっぱりした~」という気分になりました。
昨日見たアワイチモニュメントに無事に帰ってくることができました。達成感を感じながら明石に戻りました。

今回は途中でショートカットしたので、正規のアワイチではないかもしれませんが、自分なりの初アワイチを楽しむことができました。
次回は1日で淡路島を一周するアワイチに挑戦してみたいと思います。