マメイチ

3月に初アワイチを達成して、今回小豆島一周のマメイチに挑戦しました。
朝7時15分のフェリーで、小豆島・福田港に向かいます。
約2時間の船旅です。

波のない穏やかな海を船は進んでいきます。船内はゆったりしていて、リラックスできました。
9時に福田港に到着。土庄を目指して走り始めます。

八人石丁場

福田港を出て坂を登っていくと、「八人石丁場」の案内看板があります。徳川秀忠が大阪城を再興したとき、石垣に使う石を小豆島から切り出しました。この八人石は石割りの作業中に8人の石工が下敷きになって、亡くなったと伝えられる巨大な石です。

この後も、島のあちこちで当時の石丁場跡を見ることができました。小豆島は石垣に適した花崗岩が産出し、大阪まで海上輸送ができるということで、63藩もの大名が石切普請に動員されています。

オリーブ海岸

石切場を過ぎて海岸線を走っていくと、オリーブ海岸です。
北へ行くと寒霞渓、南へ行くと(船で渡るのですが)二十四の瞳の映画村や岬の分教場へ行くことができるそうです。

富丘八幡神社

土庄の手前にある富丘八幡神社にも立ち寄りました。
結婚式を控えたカップルが、ウエディングフォトを撮影していました。隣に立っておられた年配の方の幸せそうな笑顔が忘れられません。

10月には神社の麓にある広場で秋祭が開催されます。そこには石垣で組まれた桟敷が造られています。たくさんの人が詰めかけて、熱気あふれる祭りが繰り広げられるのでしょう。

土渕海峡(どふちかいきょう)

土庄に到着。
世界一小さい海峡「土渕海峡」です。
土庄港から伝法川の河口までの長さ2500メートルの海峡で、最も狭いところで幅10メートルというサイズです。
そこはアーケードのようになっていて、ギネスブックに認定されていることがアピールされています。グーグルマップで見ても、明らかに川ではないですね。

エンジェルロード

土庄に着いたときは干潮時だったため、エンジェルロードができていました。ラッキーでした。「恋人の聖地」からはカーブを描いたエンジェルロードが一望できました。

重ね石

土庄の南端にある「重ね石」というスポットに立ち寄りました。
距離は離れてはいなかったのですが、超ハードでした。
まず自転車で、山上の駐車場まで登ります。これが急坂で、自転車を押して登ります。ハアハアと息を切らせて、山上駐車場に到着。しかし、重ね石への道はここで終わりではありません。
352段の石段、チェーンを掴んでよじ登る急坂を越えて、やっとの思いで重ね石にたどり着きます。
小さい石の上に、巨大な石が乗っかっているという不思議。
この不思議な光景と、眼下に見渡せる瀬戸内海。
頑張って登ってきて良かったと、この瞬間は疲れを忘れました。

その後、奥の院 笠ヶ瀧や大観音像を見たいと思い、小豆島の外周を走らずに、県道26号線を北上しました。
26号線の最大高度は約200メートルです。
勾配は緩やかなので、足をつくこともなく上がれましたが、「重ね石」で痛められた脚に疲労がたまります。

瀧湖寺(りょうこうじ)

瀧湖寺は、弘法大師(空海)が唐からの帰途に開いたと伝わる霊場です。弘法大師が「天竺八塔の土」を埋めたことから「瀧湖寺」と名付けられたと伝えられています。
境内に咲いているツツジがきれいでした。

笠ヶ瀧は小豆島霊場第72番の瀧湖寺の奥の院で、瀧湖寺の後ろにそびえる山の中腹に見えます。
ここから急勾配の坂道を約130メートル登らなければなりません。
しかし、残念か、ラッキーかわかりませんが、奥の院へ行けるのは8時から14時までということで、今回は行くことはできませんでした。時間制限がなかったとしても、重ね岩で痛めつけられた脚では、登ることは無理だったと思います。

大観音像

26号線の北上を再開。すぐに大観音像が現れます。
大きい。高さは50~60メートルとされています。
この像は大本山小豆島大観音仏歯寺のご本尊で、像内にはスリランカの仏歯寺より寄贈されたお釈迦様の歯がお祀りされています。
色はきれいな白色です。
「どうやって掃除をしているのだろう」と思ったら、ロープを伝って作業を行うクライミング工法で行うとのことでした。
現在、修繕作業中で大観音像全体に薄い桃色の下地を塗った後、白で上塗りされるということです。
20階建てのビルと同じ高さでの作業です。まさに「ご安全に!」で無事に作業を終えられることを祈ります。

大観音像からはひたすら福田港を目指してペダルを漕ぎ続けました。
それにしても、小豆島はアップダウンの連続です。獲得標高は1000メートルを越えています。
福田港に着く前の最後の二つの坂は、疲れた脚には厳しく、心が折れそうになりました。

姫路に帰るフェリーは、定刻通り出発。
穏やかな瀬戸内の海とピンクに光る西の空。
小豆島を走ることができた達成感に浸ることができました。