宍粟・延命水

宍粟市一宮町に「延命水」と呼ばれる名水があります。
播磨国一宮である伊和神社と関係が深い伊和三山(花咲山、白倉山、高畑山)の一つ、白倉山の中腹より湧き出る霊水です。

国道29号線を右折して、山の中に入っていきますが、案内標識が出ているので道に迷うことはありません。
しかし、姫路からここまで自転車を漕いできた身には、追い打ちをかけるようなこの坂道はあまりに厳しい。貧脚ヒルクライマーの脚力では登り切れず、自転車を降りて押して上がりました。

瀧ノ内公園の碑を過ぎると、「法悦の境へ誘う 句と歌の道」と刻まれた碑が現れ、道の両側に句や歌を刻んだ碑がずらりと並んでいます。
これだけたくさんの句碑、歌碑があるということは、句や歌を愛する愛好家、団体が一宮町に多いということを示しているのでしょう。

ようやく、延命水に到着しました。
行者堂という小さなお堂があり、境内の大きな岩から延命水が湧き出ています。

向かい側にも同様に岩から出ている水がありますが、こちらは「行者の水」と言って、手洗い、うがい、洗浄用ということでした。

延命水は科学的な分析が行われています。

  • 中性水(pH6.8)で飲料水に最適
  • 混ざりの少ない純水で、マグネシウム、カルシウムを含有し健康に最適
    非常によい水のようです。

不純物がなくて、ミネラルを多く含む長寿の水・延命水。飲んでみると、普通の水道水とは違う感じがして、おいしかったです。

行者堂の縁起を記した額には、次のような説明がありました。

  • 瀧ノ内一帯は行者山と呼ばれる古代からの霊地である。
  • 宝暦2年(1752年)に当地出身の修験道の大先達・中村太右衛門翁らによって開山された。
  • 行者堂では奥の院の滝で心身を清めた行者たちが修行した。

お堂からもう少し山を登ると、奥の院と行者が修行した滝が現れます。
滝壺の水は澄んでいます。この水が地下を巡り、年月を経て延命水になるのでしょうか。

奥の院は巨石に囲まれ、ここで修行をすれば、神様のご加護が得られると思わせる雰囲気がありました。

行者堂のすぐそばには中村太右衛門翁の墓と伝えられる小さな供養塔がありました。中村太右衛門翁は没後もこの聖地を見守り続けているかのようでした。