家原寺(えばらじ)は、慶雲元年(704年)に行基菩薩の生誕地に創建された歴史のあるお寺です。
山号は「一乗山」、本尊は文殊菩薩で、宗派は「行基宗」という真言宗系の単立寺院となっています。

約8,300坪もの広大な境内は、非常に開放感があります。

家原寺は日本で初めて文殊菩薩をお祀りした寺と伝えられており、受験や資格試験の合格を祈願する人たちが多く参拝に訪れます。

白い「祈願ハンカチ」に願いを書いて、それを本堂に貼り付けるのです。
お参りしたのは7月でしたが、多くの「祈願ハンカチ」が貼られていました。受験シーズンになると「祈願ハンカチ」で埋め尽くされて、本堂は真っ白になるようです。

創建後の歴史
- 創建の約30年後の天平2年(730年)に、聖武天皇の勅命により、家原寺の伽藍が修造されました。
- 天平21年(749年)に、菅原寺(現・喜光寺)で行基は入寂します。
- 行基の死から3年後の天平勝宝4年(752年)、大仏開眼供養が行われました。
- 鎌倉時代の文暦2年(1235年)に行基の墓が発掘され、舎利容器の中から墓誌銘文などが発見されました。
現在残っているのは「墓誌断片」という縦11cm、横7cmの小さい破片だけですが、発見当時に全文が書き写されたことで、行基の事績が今に伝えられています。 - 寛元3年(1245年)、真言律宗の祖である興正菩薩・叡尊上人が家原寺に戒壇を設け、「別授戒」を行いました。
これにより家原寺は再興を果たし、叡尊上人は「中興の祖」と称されています。
社会救済活動に取り組んだ叡尊上人にとって、行基菩薩は偉大な先駆者であり、深い崇敬の対象だったのではないでしょうか。 - 明治時代の廃仏毀釈によって一時は荒廃したものの、昭和に入り堂宇の修理や伽藍の整備が進められました。
そして、平成元年(1989年)には三重塔が再建されています。

家原寺は長い歴史の中で、苦しい時期を乗り越え、今も行基菩薩生誕の地に堂々とその姿を留めています。

開山堂では中央に行基菩薩、右に弘法大師、左に興正菩薩・叡尊上人がお祀りされています。
まさに、家原寺を創り、今日まで繋いだ三師ですね。


















