
静岡県富士宮市に鎮座されている富士山本宮浅間大社は全国で約1300社ある浅間大社の総本山です。
主祭神は木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)です。
古事記に木花咲耶姫命の出産の話が載っています。
木花咲耶姫命は天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の妻となったものの、一晩で懐妊したことから、お腹の子は瓊瓊杵尊の子ではないと疑われました。
木花咲耶姫は潔白を証明するために、産屋を閉じて火を放って出産に挑み、無事に三人の子を産んで疑いを晴らしました。
このことから木花咲耶姫の霊力は火を鎮めるほどのものとされ、富士山の噴火をも鎮める神として崇敬されました。
神社でいただいたパンフレットには次の由緒が書かれていました。
第7代孝霊天皇の時代に富士山が噴火し国中が荒れ果てたため、第11代垂仁天皇の時代に浅間大神を山足の地に祀り、富士山の山霊を鎮めた。
いずれにして、たいへん古い歴史を持つ神社です。

浅間大社は武将との深い関係があります。
- 坂上田村麻呂が社殿を建立した。
- 源頼朝は富士の巻狩りを行った際に流鏑馬を奉納した。
- 武田信玄は枝垂れ桜を寄進した。
- 徳川家康は関ヶ原の戦いの勝利を感謝して、本殿や拝殿を造営した。

徳川家康が寄進した本殿は変わった形をしています。
浅間造りと呼ばれる独特の形式で、一段目の屋根の上に楼閣を積み重ねた重層構造になっています。
境内は広々とし、社殿の朱色がきれいです。

社殿の奥には「湧玉池」という富士山の雪解け水が湧く池があります。

昔は、富士山に登山する者は湧玉池の水で禊(みそぎ)をしたそうです。
水がきれいで、水面に映る木々はあまりに鮮明で、実物との区別がつかないほどです。

湧玉池には富士山から毎秒2.4キロリットルの水が湧き出ています。一日で約20万トン、年間だと7,300万トンにもなります。
湧玉池の水は神田川となって流れ出て、潤井川(うるいがわ)、富士川に合流して、駿河湾へと注ぎます。
これほどの水を与えてくれる富士山の力は偉大ですね。




















