葛根腰痛地蔵尊

腰痛地蔵堂

腰痛地蔵尊というお地蔵さまが宍粟市葛根にあります。
腰痛を和らげてくださるそうです。
人気のある、効き目があるお地蔵様のようです。

地蔵堂内

地蔵堂には腰痛地蔵の言い伝えやおまいりの手順などが貼られていました。

昔、葛根村に腰の痛いお年寄りがいた。毎日、家族は痛みがやわらぐよう、腰を踏んであげていた。しかし、腰痛は治らぬまま。お年寄りは亡くなった。お年寄りが息を引き取る際、「私が死んだら、石の地蔵を作り、うつぶせにして田んぼに流れる川の橋にしてくれ。そうすると、その橋を渡る人の腰痛はお地蔵さまが治してくれる。」と言い残しました。
家族はさっそくお地蔵様を作り、うつぶせにして小川の橋にします。
村人たちが橋のお地蔵様の上を踏んでわたるようになると、村人たちの腰痛は治っていきました。
ところが、ある村人が「こんなにありがたいお地蔵様を踏むのはおそれおおい」とお地蔵様を起こして道端に立てました。すると、その村人の腰が急に痛くなり、動けなくなってしまいました。
そこで、村人たちはお地蔵様をもとのようにうつぶせにして小川にかけて、踏んであげることにしました。
 腰痛地蔵尊の言い伝えより

お地蔵様

堂の向こうにお地蔵さまが建っていますが、ご本尊はお地蔵さまではなくて足元の石です。

ご本尊の石橋

おまいりの手順
1. わら草履をはいて、ご本尊の石を踏む。
・わらの感触で足の裏を刺激して自然と同化する。
・草履をはいてい硬い石を足踏みすることにより、骨盤の調整に役立ち、内臓と連動して徐々に体調を整える効果がある。
2. おまいり後の草履は鼻緒を切って箱に入れる。
・恩恵とご利益を一身に受けたい一念から出た人に利用されないように切る。
3. お経は宗派に関係なく「摩訶般若波羅蜜多心経」を唱える。
・「ぎゃてい、ぎゃてい、はらぎゃてい、はらそうぎゃてい」の解釈(治る、治る、必ず治る)ということを心から信じる。

特に腰痛はないのですが、せっかくなのでやってみました。
靴下を脱いでわら草履をはくと、わらのちくちくした感触が伝わります。
それで、ご本尊の石の上に立って、「ぎゃてい、ぎゃてい、はらぎゃてい、はらそうぎゃてい」を唱えて足踏みしました。石なので硬いです。
最後に草鞋の鼻緒を切って、箱に入れました。
箱の中にはたくさんのわらじが入っていました。たくさんの人に信仰されていることがわかります。
地蔵堂の周りにたくさんののぼりが建っているのですが、大阪や京都という遠いところからおまいりに来られる人もいるようです。葛根腰痛地蔵尊は人気のあるお地蔵さまでした。
ここでお参りして、腰痛が治ればいいですね。