南面山屋島寺

屋島寺におまいりしました。
屋島寺は四国88ヶ所第84番札所のお寺で、標高293mの屋島山頂にあります。
遍路道を歩いて登ることもできますが、今回はJR屋島駅から出ているシャトルバスを利用しました。片道なんと100円です。ただ、残念なことに本数が少ない。
それでも、乗ってしまえば快適。約15分で山頂まで行ってくれます。

屋島
シャトルバス

屋島寺の前に「血の池」と名付けられた池があります。源氏の兵が血のついた刀を洗ったため、池の水が真っ赤になったことから血の池と呼ばれたそうです。
弘法大師空海が伽藍創建のとき、お経を書き、宝珠とともに納めて池にしたと伝えられる池で、瑠璃宝池といいます。

血の池こと瑠璃宝池

血の池のむこうに朱色の大きな門が見えます。

【縁起】
天平勝宝6年(754)鑑真和尚によって北嶺に開創。その後、恵雲律師(空鉢上人)が堂塔を建立し「屋島寺」の初代住職になられます。
弘仁6年(815)、弘法大師が伽藍を南嶺に移し、十一面千手観音像を本尊として安置し、中興開山と仰がれました。

門をくぐると石造りの塔、仏像がお出迎えしてくれます。

お堂が並んでいます。

三躰堂
千躰堂

朱色の鳥居の両脇に大きなたぬきがいます。
これは?

霧深い屋島で道に迷われた弘法大師空海を蓑笠を着た老人が屋島寺まで案内します。
この老人が屋島太三郎狸・蓑山大明神でした。
その技のすごさから四国たぬきの総大将と崇められ、佐渡の団三郎狸、淡路の芝右衛門狸とともに日本三名たぬきとされています。

屋島太三郎狸・蓑山大明神

鳥居をくぐって奥に進みました。蓑山塚にはたくさんのたぬきの置物が捧げられていました。

蓑山塚

屋島太三郎狸は夫婦円満、家庭円満、縁結び、水商売の神。 特に子宝に恵まれない方に子宝を授け福運をもたらす神として信仰されているそうです。

さらに奥へと鳥居が続いています。

朝日明神

国の重要文化財の本堂は鎌倉時代に創建、元和4年(1618)に竜厳再建、昭和32年(1957)の解体修理を経て、今に至っています。
本尊は貞観年間(859〜877)に造られたという十一面千手観音。こちらも国の重要文化財に指定されています。宝物館で見ることができます。

本堂から南の方へ下ると、山門があります。
門は古びて黒いのですが、仁王様もおられました。

仁王門

お遍路道を登ってくるとこの門に到着します。
自動車がない時代、皆自分の足で登り、こちらからお参りされたのだと思います。

山門の周りは木々が茂っていて日陰になり、人も少なく、その静かさが落ち着いた雰囲気で良かったです。