備前・御滝山真光寺

備前市片上にある真光寺の山門は仁王様がおられる立派な門。正徳元年(1711)に建立されたもので、かなり大きな門です。

現在、山門と本堂の間はJR赤穂線、国道2号線に分断されています。ただし、JRを超える陸橋があり、それを渡り、国道を渡れば本堂に到着します。
参道を分断するJR赤穂線、国道が開通したのは昭和30年代ということです。ルート計画がでたときは大きな問題になったのでしょうか。

国道を渡ると大きな鐘楼が見えてきます。
この鐘楼も大きいです。

鐘楼

続いて国指定の重要文化財である本堂、三重塔が現れます。

真光寺は奈良時代の僧 行基によって開基され、応永年間(1394〜1428)に良宗が中興、その後永正年間(1504〜1521)に承円が再中興したということです。
本堂は永正13年(1516)承円が建立したということがわかっています。
500年以上の歴史がある建物です。

本堂

三重塔は慶長年間(1596〜1615)に僧 勢恵が牛窓の蓮華頂寺にあったものを移築したと伝えられています。
移築したというのが不思議な感じがします。釘とかを使っていないので、分解や再組立ができたのかと思いました。
最初に建設されたのは室町中期と考えられています。

三重塔

国道2号線を渡ったところに像があります。
富山の薬売り「越中売薬の祖」と言われる第11代 万代常閑です。

富山藩主・前田正甫が腹痛を起こしたとき、万代家の薬・「延寿返魂丹」が効いたことから、富山に「延寿返魂丹」の製法を伝えます。
これが越中売薬の始まりだそうです。

万代常閑像

真光寺は行基の開基、建物も本堂、三重塔は500年の歴史があるというもの。
今の片上の町を考えると、真光寺のようなお寺があるというのが意外でした。
昔は片上湾の船運、西国街道が通る街で、大きく繁栄したことが伺えます。