豊川稲荷

愛知県豊川にある豊川稲荷におまいりしました。
豊川駅に降りたら、きつねの出迎えがあり、駅のロータリーではきつねが踊っています。

出迎えてくれるきつね
踊るきつね

駅前から門前の商店街を歩いていくと、すごく立派な総門が現れます。明治17年(1884)に改築されたものだという説明がありました。
総門をくぐって中にはいると、いろいろな建物があります。

総門

鎮守堂のご祭神は白山妙理大権現。
曹洞宗の宗祖・道元禅師が修行のため宋に渡ったとき、白山妙理大権現も一緒に渡り、道元禅師を助けたと伝わり、曹洞宗の寺院では白山妙理大権現を守護神としてお祀りしているそうです。

鎮守堂

豊川稲荷は「稲荷」という名から、神道の神社かと思っていましたが、曹洞宗の寺院で「円福山妙厳寺」が正式名称でした。

豊川稲荷は神仏習合のお寺です。山門の横には大きな石鳥居が立ちます。
豊川稲荷・妙厳寺でお祀りされているのは豊川吒枳尼眞天(とよかわだきにしんてん)。
古代インドではダーキニーという人肉を食べる夜叉でしたが、日本に伝わる中で、白狐にまたがる女神に変わっていきます。

今川義元公寄進の山門
大きな石鳥居

曹洞宗の禅師・寒巌義尹禅師(1217〜1300)が宋に渡られたときに、海上に白狐にまたがった神様・吒枳尼眞天が現れました。
嘉吉元年(1441)、東海義易禅師が妙厳寺を開創したとき、御本尊に寒巌禅師伝来の千手観世音菩薩を安置し、寒巌禅師御自作の豐川吒枳尼眞天像を山門の鎮守としてお祀りされました。

巨大な本殿。豊川吒枳尼眞天がお祀りされています。

本殿

本殿からさらに進むと万燈堂(禅堂)、弘法堂、大黒堂、景雲門、奥の院などがあります。
景雲門は安政5年(1858)、奥の院は文化11年(1814)に建てられたもので、現在の本殿の建築に伴い移築されました。

景雲門
奥の院

のぼりを奉納すると千日の功徳をしたものとされる千日のぼり。
両脇に千日のぼりが立てられた道を進みます。

奥に入っていく

おびただしいきつねが現れます。霊狐塚です。数に圧倒されます。

これらのきつねは祈願成就の御礼として奉納されたもので、約千体のきつねがおられるそうです。

巻物をくわえていたり、すましていたりと、さまざまな表情をしている白狐たち。
耳の形がちょっとちがうきつねもおられます。

ここのきつねは既製品ではなくオーダーメイドされているのではないかと思います。
こういう顔や姿にして欲しいという気持、感謝の念がこもったもので、キツネの形の違いはそれぞれの人の思いを表してもいるのだと思いました。