鎌倉・長谷寺

鎌倉にある長谷寺は天平8年(736)の開創というたいへん歴史のある寺です。
開山は徳道上人です。正式名称は海光山慈照院長谷寺といいます。
長谷寺という名前、開山が徳道上人ということで、奈良の長谷寺と関係があるのかと思っていたら、境内入口に長谷寺創建の説明がされていました。

  • 大和(奈良県)初瀬の山中で見つけられた巨大なクスノキの霊木から二体の観音像が造られた。
  • 一体は大和長谷寺の観音像となり、残る一体は衆生済度の願いが込められ海に流された。
  • 海に流された観音像は三浦半島の長井浦(横須賀市長井)に流れ着いた。
  • その観音像を本尊として鎌倉長谷寺が建立された。

この話から考えると、奈良の長谷寺とかなり関係があるようです。

秋晴れの天気の良い日で、境内はたくさんの人で賑わっていました。

この日は阿弥陀堂から入って本堂の方への進む拝観ルートとなっていました。
阿弥陀堂には源頼朝が42歳の厄除けのために建立したという厄除阿弥陀像が安置されています。
本堂には高さ9メートルという日本最大級の木彫りの十一面観音菩薩像が立っておられます。
どちらの像も大きくて迫力がありました。

阿弥陀堂

弁天窟という岩穴があります。暗い道を歩いていくと、奥に弁才天がおられました。周りにいるのは十六童子という弁才天の眷属(親族)だそうです。
弘法大師空海がこの弁天窟に参籠したとされ、弁才天は出世にご利益があるようです。

弁天窟入口
出世弁才天

境内は紅葉がきれいでした。
2500株ものアジサイが植えられており、6月にはきれいな花が咲き、その美しさから「鎌倉の西方極楽浄土」と呼ばれるそうです。

紅葉がきれいだった

見晴らしがきれいということなので眺望散策路を登りました。
鎌倉の海がよく見えます。
「海光山慈照院長谷寺」の海と光にふさわしいと思いました。