神在月に出雲大社に来られた神様たちがそれぞれの国に帰る前にお立ち寄りになるという神社がまくせの社・万九千神社(まんくせんじんじゃ)です。
※ 万九千神社の境内に立虫神社も鎮座されています。
神在月の神様たちのスケジュールです。
神迎祭 旧暦10月10日(11月22日)神々は稲佐の浜から出雲大社に入られる。
神在祭 旧暦10月11日~17日(11月22日~29日)
神等去出祭(からさでさい) 旧暦10月17日(11月29日)
出雲大社を出られた神様たちは万九千神社に立ち寄られます。
神在祭 旧暦10月17日~10月26日(11月29日~12月8日)
万九千神社に集まった神々が神議(かみはかり)をなさいます。
神等去出祭 旧暦10月26日 (12月8日)
神宴(直会/なおらい)を催したあと、それぞれの国にお戻りになる。
神様たちは神議という会議をしたあと、最後に宴会をしてから国に帰るという。。。
今、私たちも似たようなことをやっています。
万九千神社の境内には「ネズミ」の石像がたくさんあります。いくつかの理由があるようです
- 大国主命(おおくにぬしのみこと)が須佐之男命(すさのおのみこと)の娘・須勢理毘売(すせりびめ)と結婚しようとしたとき、須佐之男命から数々の試練を与えられた。野原で火難の試練にあったとき、ネズミが炎から身を避ける穴を教え、大国主命は危機から逃れられた(古事記)。
- ネズミは子だくさん。豊かな穀倉地帯に多く棲む。
- ネズミは子孫繁栄と豊穣を象徴する神様の使い役を担ってきた。
万九千神社におまいりしたとき、祈祷の音がにぎやかに、激しく聞こえました。
熱意を込めて神様にお祈りをささげているんだなあ、と思いました。
おまいりしている人もたくさんいました。
万九千神社には本殿はなく、拝殿の後ろに磐座(いわくら)があります。岩境(いわさか)神籬(ひもろぎ)と呼ぶようで、八百万神を斎き祭る御霊代とのこと。
昔、この辺りは斐伊川の河原だったそうなので、本殿を作ることができなかったのかもしれません。
神社の裏の神等去出広場には伊勢神宮遥拝所がありました。
万九千神社は神在月に出雲に来られた神様が最後に立ち寄る所ということを知り、興味がわいたのでおまいりさせていただいたのですが、住宅街にある小さな神社にもかかわらず、たくさんの人がおまいりに来ておられ、熱心に祈祷が行われていることに感銘を受けました。
ここでは神様が息づいておられると思いました。