御津の稲富山圓融寺は行基菩薩様によって天平11年(739)に開山された真言宗のお寺。1300年の歴史を持ったお寺で、播磨西国三十三箇所霊場の八番霊場です。
寺は国道250号線から200mほど山の方へ行ったところにあります。
自転車で坂道を登っていくと立派な仁王門があります。
金剛力士像は萩の大木を行基自ら刻んだものと伝えられています。
迫力のある像です。運慶が作ったという説もあるようです。
戦争で梵鐘は供出されましたが昭和27年(1952)に四国の工業高校生の手によって再建されたそうです。
戦国時代には兵火で焼失、慶長年間に快雄法印によって再興されました。快雄法印は網干・龍門寺の盤珪国師に真言の教えを授けたこともあります。
※盤珪国師 姫路市網干出身の江戸時代前期の僧。不生善を唱え、優しい言葉で法を説き5万人の弟子を持った。
本堂の脇には観音様が祀られています。
約40年前、昭和55年(1980)観音様が突然涙を流し始めて「涙観音」として大きな話題になったそうです。観音様の位置を少しずらしたら、涙を流すようになったとか。ちょうど湿気が集まるような位置だったのでしょうか。
残念ながら、現在は涙を流していません。