備前長船地区では平安時代から備前刀が造られてきました。
いくつか流派があったようです。
平安時代の古備前派、鎌倉時代初期から南北朝時代までの福岡一文字派、鎌倉時代中期から江戸時代末期までの長船派。
備前おさふね刀剣の里にある備前長船刀剣博物館にそれらの刀が展示されていました。
備前で造られた刀は歴史を彩る英雄たちに愛されたようです。
源頼朝、後鳥羽上皇、足利尊氏、織田信長たちです。
「山鳥毛」という刀があります。
福岡一文字派の最高傑作ということで、刃文が美しく、山鳥の羽毛に似ていることから、「山鳥毛」と呼ばれるようになったと言われています。
「山鳥毛」は上杉謙信が所有していました。
現在、国宝に指定されています。
砂鉄から玉鋼をつくり日本刀の材料ができます。
10tの砂鉄と木炭11tで玉鋼が1t。さらに、8kgの玉鋼が1kgの日本刀になるそうです。
日本刀の各部の名前、刃文や切先などの特徴を覚えたら、日本刀の鑑賞もできるようになると思います。
2階には数々の日本刀が展示されていました。
平安時代より前の7世紀から10世紀に制作されたという刀もありました。
刀の反りとか、形が少し違っていました。
日本刀作りの実演もやっていました。
鍛刀場では火が燃やされていて、刀鍛冶の作業場でした。
日本刀を作るといえば、この刀鍛冶のイメージがあります。
でも、日本刀作りは刀鍛冶だけではなく、いろいろな工程に分かれていて、それぞれの職人がその技を披露して、刀が出来上がります。
ここを見るまで、そういうことを知らなかったので、勉強になりました。
白金、塗り、彫金、研ぎ、柄巻など、いろいろな道具が使われます。
こうやって刀ができるのですね。