伊勢・夫婦岩

伊勢神宮に行く途中に、二見にある夫婦岩を見に行きました。
大小2つの岩にかけられた注連縄(しめなわ)が印象的な夫婦岩です。

大きい方の大岩(男岩)は高さ9メートル、小さい方の小岩(女岩)は高さ4メートル。それを5本の注連縄で結んでいます。
1本の注連縄は長さ35メートル、太さ10センチ、重さ40キログラム。毎年、5月5日、9月5日、12月の年3回張り替えられます。
5月から7月は夫婦岩の間から日の出を見ることができ、秋から冬にかけては夫婦岩の間から満月を見ることができるそうです。

夫婦岩の模型
島を結ぶ大注連縄

この夫婦岩は夫婦和合の意味から注連縄で結ばれているのかと思っていたら、そうではなく興玉神石と日の大神(日の出)を遥拝する鳥居の役目をしているそうです。

興玉神石

二見興玉神社の説明によると、夫婦岩から東北に700メートル先の海中に興玉神石という霊石があるそうです。
東西240メートル、南北120メートル、周囲960メートル、高さ7mの楕円形の形をしており、三ヶ所に岩柱があるという大きな岩です。
天照大神をおまつりする地を探し求めた、第11代垂仁天皇の皇女・倭姫命が二見浦にたどり着かれたとき、この岩に猿田彦大神が現れ、倭姫命を出迎えたといいます。
興玉神石は宝暦年間に発生した地震によって海中に沈んでいて、見ることはできません。

Googleマップにも興玉神石が表示されていました。
海中を調査した記事があるかと思って、ネットを調べましたが、それらしいものは発見できませんでした。
調査されたことはないのでしょうか。

二見興玉神社

興玉大神(猿田彦大神)を御祭神とする神社です。
神社は夫婦岩に綱を張り、興玉神石の遥拝所をつくったことに始まり、天平年間(729~749)に行基が社殿を設けたといいます。
もともとは神仏習合でしたが、明治の神仏分離令によって二見興玉神社となっています。

二見興玉神社

境内社に龍宮社があります。
寛政4年(1792)に発生した大津波によって、二見の村が大被害を受けたあと、復興祈願、犠牲者の供養と海の安全を祈願して五十鈴川河口に龍神が勧請されたことが龍宮社の起源です。
五十鈴川河口の工事により昭和13年(1938)にこの地に遷座されたようです。
龍宮社という名前から、もっと古くからある社かと思ったのですが、意外に新しい。といっても200年以上の歴史がありますが。

龍宮社

二見浦の立石浜は伊勢神宮の禊場で、二見浦で禊をして身を清める習わしを「浜参宮」というそうです。
本当は海に入って禊をするらしいですが、二見興玉神社に参拝すればOKとのこと。
今日、二見興玉神社に参拝できたので、明日は清い身体で伊勢神宮に参拝できそうです。