松本城

松本城

国宝松本城を訪問しました。
国宝に指定されているのは姫路城(兵庫県)、彦根城(滋賀県)、松江城(島根県)、犬山城(愛知県)と松本城(長野県)の5つです。
今回、松本城を訪問できたので、国宝の城すべてを見ることができました。

天気の良い日でたくさんの観光客が訪れていました。
コロナの影響も残っているということですが、年間観光客数は120万人にもなるそうです。姫路城の観光客数は約100万人なので、松本城の人気の高さがうかがえます。

入場券を買って城内に入っていくと、黒門が現れます。
石垣と門構えがいかめしく、とてもここを突破して進入できそうもない感じです。

黒門

そして、黒門を過ぎると天守が見えてきます。
姫路城の城さとは違った黒い色の天守。連立式となっていてカッコいいです。
松本城は石川数正が建造を始め、息子の康長の時代に完成した5重6階の天守を持った城です。
高さは約30mもあり、文禄2年(1593)から文禄3年(1594)頃に建設されたと考えられています。

5重6階の天守

各階にはたくさんの柱が建っていました。
城を支えるためにこれだけの柱が必要だったのだと思いますが、コンピュータのない時代にこういう建物の設計が行われたというのがすごいと思います。

城の内部

お城にはお決まりの甲冑の展示がありました。そして、火縄銃や馬上筒からライフルまでと、鉄砲の展示が充実していました。
戦国末期に建設された松本城は鉄砲を使って戦う、鉄砲の攻撃から守るという工夫が随所に施された構造になっているそうです。

甲冑と火縄銃
鉄砲の展示

階段で上へと昇っていくのですが、傾斜がかなり急です。
特に4階から5階へ上る階段は角度が61度もあります。一般的な階段は30~40度なので倍以上あります。
これだけ急だと、攻め上るのはたいへんだったでしょうね。
ちなみに、天守が残っている12城で最もキツイ階段は丸岡城の65度だそうです。

傾斜がきつい

最上階の天井には二十六夜神が祀られています。

元和4年(1618)正月26日の夜、お姫様が現れ、「二十六夜様をまつり、米3石3斗3升3合3勺を炊いて祝えばお城は栄える」と言い残して消えていった。

このことがあってから城主・戸田康長公は毎月26日には二十六夜神のおまつりをしたといいます。

ネットで調べると、江戸時代陰暦正月、7月の26日の夜、細い弓型の月が上がってくるのを見るという行事があったようです。関東から入府した戸田氏はそういう習慣をもっていたのでしょう。

最上階は展望所でもありました。
美ヶ原がきれいに見えました。江戸時代のお殿様もここに登って風景を見たのでしょうか。