サイクリングで加西に行く途中、苔の清水・苔の地蔵というお地蔵様を見つけました。
苔の清水
『播磨鑑』に「黒田庄山崎村の内に黒田苔清水いうところがある」と記されている。
案内看板より
また『播州名所巡覧絵図』には「庄村のほとりにあり。十水の其一にして、黒田の庄也。水寒にして夏日にも下流に魚なし」と記載されている。
播磨十水の一つで水は甚だ冷たかったことがわかる。
今も年中こんこんと清水が湧き出て決して絶えることはない。
苔の清水とは、苔の間を伝わり流れる清らかな水のことを言うようです。
苔の地蔵
苔の地蔵は気味悪い話が伝えられています。
中央の一番大きな地蔵は乳が出ないとか、多すぎて困る婦人に冷厳があり、かつては参詣者が絶えなかったという。
案内看板より
向かって左の地蔵は首がない。西国の武士が上洛の途中、百姓を切り捨てた。腹痛がしたので、苔の清水を飲んだが、ますます痛くなった。地蔵尊の笑みまでがせせら笑っているように見えて、袈裟斬りにした。すると腹痛は治ったが、足腰が立たなくなった。夜が更けるとともに、異様な音がし、背面の谷から大蛇が出てきて、一呑みにしてしまった。この清水の湧き出る谷を蛇ヶ谷(じゃがたに)と呼ぶようになった。
右手のお地蔵様は首がありません。袈裟斬りにされたお地蔵様でしょうか。
苔の地蔵はちょっと不気味な感じがするお地蔵様でした。