十二所神社・お菊神社

姫路のヒロインの一人、お菊さん。十二所神社の境内にあるお菊神社はお菊さんをお祀りしています。

十二所神社

十二所神社は、少彦名神の教え通りにヨモギを飲んで、病が治った里人が感謝して建立した神社です。

今から1千余年の昔のこと、疫病が流行し苦しんでいたところ、一夜のうちに12本のヨモギが生えました。そこに少彦名神が現れ、「このヨモギを煎じて飲めば、病はたちどころに治る」と告げます。
教えのとおりにやってみると、病気は治ってしまいました。

建立されたのは延長6年(928)と伝えられています。12本のヨモギにちなんで社名は十二所神社、神紋はヨモギの葉です。

ヨモギの葉の紋が入った提灯
社殿

千年以上の歴史がある神社とは知りませんでした。

お菊神社

次はお菊神社です。
ご祭神は三菊大明神 菊姫命です。

由緒が刻まれた石碑と看板による説明によると、お菊について次のことが述べられています。

  • お菊は尼子十勇士・寺本障子之介の娘。
  • お菊は美人で文武両道にすぐれていた。
  • 病弱な城主・小寺則職の平癒祈願のため十二所神社に日参していた。
  • 永正2年(1505)青山鉄山、町坪弾四郎等の逆臣がお家乗っ取りを計るが、お菊に察知される。
  • お菊の内通により城主・小寺則職は家島に逃れる。
  • 弾四郎に皿一枚をかくされ、皿改めの場に引き出されたお菊。日夜はげしい折檻を受け、古井戸に吊され惨殺される。このときお菊は21歳。
  • お菊は霊となって城主・小寺則職を導き、青山鉄山らを滅ぼし本懐を遂げる。
  • 小寺則職は菊女の忠節に感じ、十二所神社の境内に祠を建て、霊をまつった。

詳細なストーリーです。皿を数えるシーンはありません。

お菊は、お家騒動の中で命がけで忠義を尽くした女スパイでした。
お菊神社には「烈女」という碑があります。
お菊の忠烈を称賛しています。

烈女の碑

今では、三菊大明神であられるお菊さんは、水と皿にご縁がある神様で御婦人、水商売、陶器の守り神。皿に願いごとを書いて祈願すると叶えてくださるそうです。
本懐を遂げたお菊さんは優しい神様になったようです。