網干・魚吹八幡神社の秋祭り

姫路市網干の魚吹八幡神社の秋祭りを見物しました。
10月22日の本宮では、まず御旅所に各地区の屋台と檀尻が集まります。

御旅所の渡神殿
渡神殿の神輿

飾磨の浜の宮天満宮や先週の灘のけんか祭りに比べると、祭りの趣がかなり異なります。
まず、屋台や檀尻の数が多い。
屋台が18台、檀尻が4台です。

勢ぞろいした屋台

屋台は以下の地区から出ています。
宮田(みやだ)、熊見(くまみ)、丁(よろ)、田井(たい)、吉美(きび)、天満(てんま)、西土井(にしどい)、長松(ながまつ)、大江島(おおえしま)、平松(ひらまつ)、 福井(ふくい)、坂出(さかで)、津市場北(ついちばきた)、津市場(ついちば)、坂上(さかのうえ)、糸井(いとい)、髙田(たかた)、和久(わく)

御旅所には中央に練り場スペースがあり、そこで屋台練りが披露されます。
まず、そのスペースを屋台が走ります。
みんなのステップが合わないと足がもつれそう(二人三脚の大きい版の感じなので)。大きな声を出して呼吸を合わして走り抜けます。
勢いがあって迫力があります。

練り場を走る坂出屋台

続いてチョーサです。
屋台を地面すれすれまで下ろします。

屋台を下す津市場北屋台

次の瞬間、「チョーサ」の掛け声とともに屋台を差し上げ、放り上げます。
このとき、差し上げた手から屋台が離れます。

チョーサの津市場北屋台

こういう練り方は浜の宮天満宮や灘のけんか祭りにはありません。
掛け声も全然違います。
さらに、屋台の太鼓打ちは乗り子と言って小学生が務めています。
チョーサの時、屋台は激しくアップダウンで揺さぶられますが、太鼓をたたき続け、掛け声を出し続けます。
小学生なのに大したものです。すごく練習したんだと思います。

檀尻は興濵(おきのはま)、新在家(しんざいけ)、垣内(かいち)、余子濵(よこはま)です。

檀尻

檀尻では奉納演芸が行われます。
かわいらしい子供たちが日本舞踊などを披露してくれました。

奉納演芸

祭りの仕方が浜の宮天満宮や灘のけんか祭りと違います。
屋台の構造も違います。

伊達綱とは違う
きれいな装飾

屋台の伊達綱がありません。
屋台の太鼓台のところは芸術品のようです。
屋台の足が短く、ここも装飾が施されています。
屋台の足が短いのは、チョーサの時に屋台を地面近くまで下げるので、短くしているのかなと思います。

足が短い

全地区の屋台が御旅所に入り、檀尻の奉納演芸が終わると魚吹八幡神社に移動していきます。

宮前でチョーサ

各屋台が宮前と宮の中でチョーサを披露します。
よく聞いていたら掛け声もそれぞれの屋台で違うようで、それぞれに個性があります。

でも18台もあるので時間がかかる。
屋台のあとに神輿が、そして檀尻が宮に向かって動き出すころには夕方になりました。

神輿の行列
檀尻が宮に向けて出発

一騎打ちの戦いのような浜の宮天満宮の台場差し。灘のけんか祭りの熱狂的な屋台練り、そして、たくさんの屋台が出、演芸がある、ちょっとのどかな感じがした魚吹八幡の秋祭り。
同じ姫路市の秋祭りですが、それぞれ違って楽しいですね。