加西市にある兵庫県立フラワーセンターとその中にある古代鏡博物館を訪問しました。
フラワーセンターは甲子園球場11個分の広大な敷地に、約4500種類の植物が育てられています。
訪問したのは2月で少し寒かったので、お客さんも少ないようでした。
外の花壇でチューリップが咲くには少し早かったのですが、大温室の花を楽しめました。
大温室
大温室は「四季の花」「球根ベゴニア」「熱帯植物」「ゲスネリア」「洋ラン」「食虫植物」「フラワーホール」の7つに分かれています。
たくさんの花が咲き乱れ、とてもきれいでした。その中で、食虫植物に興味がわきました。
どんなふうにして虫が袋に入っていくのか、袋に入った虫をどうやって食べるのか。そういうことがよくわかる展示がされています。
フラワーセンターで育てられているウツボカズラは、後世に伝えるべき貴重な植物として評価され、日本植物園協会の「ナショナルコレクション」に認定されています。
※令和4年8月20日には、ウツボカズラの一種「ネペンテス・トランカータ」の捕虫袋の長さが世界最長としてギネスに認定されました。
古代鏡博物館
次は古代鏡博物館です。
古代鏡博物館は播磨町にある県立考古博物館の分館で、中国古代の青銅器等が展示されています。
訪問した日は「象嵌」という企画展が開催されていました。
博物館で頂いたパンフレットには次のことが書かれていました。
- 金属工芸の代表的な技法には、彫金(金属の本体を彫る)、鋳金(溶かした金属を鋳型に流し込む)、鍛金(金属の板を叩いて伸ばす)がある。
- 彫金は、金属の表面に紋様や文字を彫刻したり、切削によって造形して装飾効果を高める技法である。
- 象嵌とは意図する図案の溝や凹みを彫り、金銀銅などの金属や貴石をはめ込ん泥漿をあしらい、色彩を強調すること。
- 中国では約3,700年前の商の時代以降、鋳金技術によって青銅容器が作られた。
- 青銅容器の生産が始まる二里頭文化(約4,000年前)には象嵌した飾り板や武器が登場した。
- 春秋時代(約2,800年前)には精巧な象嵌が施され、戦国時代(約2,500年前)にはさらに細緻で壮麗な象嵌作品が作られた。
まさに中国4,000年の歴史です。それにしてもすごい歴史を持っていると感じます。
展示されている品は、すごく細かい装飾がされていて、技術力の高さが驚きです。
象嵌だけではありません。鏡の展示もたくさんあります。
紀元前13世紀とかの鏡があります。唐の時代(約1,300年前)になると装飾が派手になり、技術の進歩がわかります。
唐の時代の人物像です。
舞姫は体の線の細さが強調されていて、きれいな人だったんでしょうね。
中国の文化の高さ、歴史の古さを十分に味わえる展示でした。