長田神社

長田神社にお参りしました。
長田神社のご祭神は事代主神。
日本書紀に長田神社創立の物語が語られています。

新羅より帰ってこられた神功皇后の船が浪速の津に入ろうとしたところ、大阪の海上で船がぐるぐるまわり進まなくなってしまった。神様のご意思を確かめるため、船を武庫の水門に着け、占いをした。
すると、天照大神は広田の国にまつってほしいと言われた。稚日女命は生田の国に、事代主命は長田の国にまつれと申された。
このお告げを受けて、山背根子の娘・長媛(ながひめ)が長田の国に事代主命をおまつりした。

長媛のお姉さん・葉山媛は広田の国(西宮市広田神社)で天照大神をおまつりしています。
二人の父親の山背根子。神様をお祭りするために娘二人を送り出したとき、どういうお気持ちだったでしょうか。

事代主命をおまつりしていることを示す碑を通り、朱色の橋を渡ります。

神門、拝殿とも朱色がきれいです。

社殿は阪神淡路大震災(1995年1月17日)で大きな被害を受けました。
その後、氏子崇敬者の厚い崇敬の奉賽により2000年に震災復旧事業竣工奉告祭が斎行されました。
このすばらしい建物は長田神社を愛し、崇敬する人、氏子たちの力によって復活されたのですね。

境内には蛭子社、出雲大社、月読社、松尾社、楠宮稲荷社があります。

蛭子社と出雲大社
月読社と松尾社

楠宮稲荷社は病気平癒、心願成就に霊験あらたかな神。願い事を絵馬に書き、神木の「楠」の霊気にあてれば、願いが叶うとされています。
とくに痔には霊験があるそうです。

神木の楠は瀬戸内海に生息する赤鱏(あかえい)が化身したものとされています。

その他に眼鏡供養の碑がありました。

神戸の彫刻家新谷英夫さんの作品

長田神社の祭神・事代主神(ことしろぬしのかみ)が「すべての物事を見通す」とされ、
眼鏡業者が、毎年春に古い眼鏡を供養する祭をこちらで、催しているのだそう。

境内には高さ 22 m、周囲 6 mの大クスノキが生えています。市の天然記念物に指定されています。ずっと昔から神社を見ている木。
これからも、何百年も見続けてくれたらステキです。