紫式部の墓・和泉式部の墓・藍那

兵庫県神戸市藍那には紫式部と和泉式部の墓があります。
なぜ藍那にあるのか?と思いながら訪問してみました。

紫式部の墓

紫式部の墓は神戸電鉄藍那駅の線路わきにあります。小さな宝篋印塔です。

線路の向こうにある紫式部の墓

塔の横にある説明板によると
・「永和二年七十四」(1376年7月14日)の銘があり、室町時代の南北朝末期に建立された。
・塔の高さは1.7メートル。
・紫式部の墓と伝わるが由来は不明
と書かれていました。
紫式部の墓は京都市北区にもあります。
この宝篋印塔は紫式部を敬愛する誰かが建てたのでしょうか。

紫式部の墓

線路を挟んで七本卒塔婆というのもありました。14世紀末の南北朝後期に建てられたが、誰が何のために建てたかわからないそうです。紫式部の宝篋印塔と同じように謎めいています。

七本卒塔婆

和泉式部の墓

続いて和泉式部の墓を見ました。
和泉式部の墓は紫式部の墓からずっと山を登ったところにある、あいな里山公園のフェンス沿いにあります。
フェンス沿いの道は鵯越道で、一の谷の平家を急襲する源義経が通ったかもしれません。
和泉式部の墓から少し行くと、源義経が鵯越に出るか白川に出るかの軍議を開いたという相談が辻に出ます。

鵯越道

和泉式部の墓という宝篋印塔も南北朝末期に建てられたものでした。塔の高さは1.6メートルと紫式部のものとほとんど同じ大きさで、塔の由来が不明というところも同じです。

和泉式部の墓

どうして、山の上下に建てられた宝篋印塔を和泉式部と紫式部の墓と言い出したのでしょうか。不思議です。
ところで、清少納言の墓はないのかな。