明石にある御厨神社とその本宮とされている君貢神社を訪問しました。
御厨神社
神功皇后の三韓征伐にまつわる伝説がある神社です。
神社発行の説明書には次のように書かれています。
神宮皇后の西征の際、この二見浦に船を泊めて船子を加え兵糧を集めた時、土地のものが食物を奉ったところという。
その故事によって御厨(神餞を調進する所)の名が起った。
だが、この御厨という言葉は、主として伊勢神宮について使用されることから、伊勢神宮の荘園ではなかったかの説もある。
貞観年間(859〜877)に八幡宮を勧請。
延喜元年(901)菅原道真が筑紫大宰府に左遷されて西行の途次、船をこの浦に寄せて社地に上陸した所縁により、寛和年中(985〜987)に天満宮を勧請。
御祭神は誉田別命(ホンダワケノミコト)、菅原道真公、素戔嗚命(スサノオノミコト)です。
神功皇后は祭神ではありませんでしたが、その息子である誉田別命が祀られています。
二見漁港の方から参道になっています。
旧国道250号線をはさんで向こう側に神社があります。
灯籠には宝暦五年(1755)の銘がありました。江戸時代から崇敬されてきた神社です。
境内は広いです。
秋祭りでは8台の布団屋台が練りだされ、ここを舞台に勇壮な祭りが行われます。
絵馬、浮き彫り(レリーフ)、船の模型が奉納されています。
漁港に近いので海の安全が祈願されています。
境内には菅原道真公の「仮寝の松」があります。菅原道真公が大宰府に左遷させられた際、この地で上陸し、神様に奉幣され一夜を過ごされたといいます。
君貢神社
君貢神社は二見漁港近くの海岸沿いにあります。
御祭神は伊耶那岐命(イザナギノミコト)、伊耶那美命(イザナミノミコト)です。
君貢神社の隣の石碑は「菅公仮寝の松」の碑でした。
君貢神社は小さな神社でした。
海岸沿いの少し小高いところに鎮座されているので、大きくできなかったのかと思います。
「君貢ぐ」ということなので、神功皇后たちに食事を提供したのはこの神社だったのでしょう。
神社から遠くに淡路島が見えます。
神功皇后も菅原道真もこの海からやってきたのですね。