有年原・田中遺跡公園

有年原・田中遺跡公園を訪問しました。

ここでは弥生時代後期(西暦100年頃)の墓が2つあります。
1号墳丘墓は直径19m、2号墳丘墓は直径15mです。どちらにも周溝があります。
墳丘以外には、木棺の墓が集まった木棺墓群、祭りが行われたと考えられる祭祀土坑があります。

1号墳丘の上には土器があります。
この土器は埴輪の先祖となる岡山吉備地方の土器の祖型と考えられているそうです。
また周溝が一部切れて(Cの形状)陸橋があり、陸橋の反対側に突出部があります。

1号墳丘墓
土器
突出部がある

2号墳丘墓は1号墳丘墓より少し小さいです。そして1号墳丘墓にあった陸橋や突出部がありません。
2号墳丘墓にも土器があります。

2号墳丘墓

6基の木棺が見つかっています。現在の棺桶のように、持ち運びするものではなく、地面に埋め込むものだそうです。
死者の性別、出身地によって棺の向きが異なっている考えられています。

弥生時代には墳丘に葬られる人と木棺に葬られる人が選別されていたことがわかります。

木棺墓群

祭祀土坑は墳丘と木棺墓群を区別する可能様な位置にあります。
全長20m、幅3m、深さ1mと大きいものです。
ここから100個以上の壺、亀、器台、高坏が出土しました。

祭祀土坑

有年は遺跡が多いところのようです。千種川の水運、稲作に適した土地があって、暮らしやすい場所だったと推測できます。