姫路余部・二神社と三神社

二神社と三神社がご鎮座されている余部地区は平安時代の「和名抄」に揖保郡余戸郷と書かれた古い歴史のある地区です。

和名抄:正式名は「和名類聚抄」。平安時代の承平年間(931~938)に作られた漢和辞書。源順(みなもとのしたごう)が編集した。

二神社

観応年間(1350〜1352)に澤大明神を勧請したと伝えられています。
宝暦3年(1753)に再建され、明治時代に二神社と称するようになったそうです。

二神社神門

ご祭神は伊弉諾命(いざなぎのみこと)と伊弉冉命(いざなみのみこと)。
ご神徳は夫婦円満、家内安全です。

二神社社殿

拝殿の中には伊勢神宮参拝の絵馬がたくさん納められています。
下余部地区の小学生が毎年伊勢参りに行き、絵馬を奉納しているように思われます。
絵馬に描かれているのは干支であったり、風神雷神だったりいろいろです。なんか、楽しい絵になっています。

伊勢神宮参拝記念の絵馬

三神社

三神社の創建は寛徳元年(1044)と伝えられています。
江戸時代は諏訪神社と呼ばれていたが、明治になって三神社と名前が変わったそうです。

三神社神門

ご祭神は天兒屋根命(あめのこやねのみこと)、武御名方命(たけみなかたのみこと)、八坂入姫命(やさかいりひめのみこと)の三神。

三神社社殿

たくさんの絵馬が奉納されています。二神社とは違って古そうな絵馬が多い。

奉納された絵馬

三神社には百度石ではなく、千度石が置いてありました。
百度だと、百度石と拝殿の間を100回往復して祈願すればすむのですが、1000回となるとたいへんです。回数も間違えそうです。
気合を入れて、お願いしたのでしょうね。

千度石

余部地区は下余部と上余部に分かれていて、二神社は下余部、三神社は上余部ということでした。