近江国一之宮・建部大社

瀬田の唐橋を渡ったすぐのところに建部大社がご鎮座されています。

景行天皇46年(116)に布多遅比売命(ふたじひめのみこと)が神崎郡建部郷に日本武尊(やまとたけるのみこと)の神霊をまつられたのが始まりで、天武天皇4年(675)に瀬田の地に遷られました。
日本武尊と関係が深い、武将の崇敬を集めた神社です。
永暦元年(1160)、伊豆へ流される源頼朝公が建部大社にまいり、源氏再興を祈願。建久元年(1190)には再興なった御礼に再び参拝され、神宝と神領を寄進されたそうです。

一の鳥居
二の鳥居

一の鳥居、二の鳥居をくぐって、日本武尊の事蹟をあらわす看板の参道を進むと大きな神門が現れます。
たくさんの風鈴がぶら下がられていて、涼しげな音を鳴らしています。ネットで調べると、風鈴の音には「1/fのゆらぎ」によるヒーリング効果と体感温度下げる効果があるという記事がありました。

神門

たくさんの人がおまいりしていました。
建部大社は「琵琶湖とその水辺景観ー祈りと暮らしの水遺産 」の構成文化財として日本遺産に認定されています。

拝殿

拝殿の横に並んでいる摂社には日本武尊の父の景行天皇、母の播磨稲日大郎姫、家臣たちがおまつりされています。日本武尊ファミリーで本殿を囲んで守っているかのようです。

本殿の裏に回ると菊花石というのがありました。石の表面に菊の花の文様が浮かんでいます。
天然記念物だした。
本当に菊の花の形をしており、自然にできたものとは思えません。不思議です。どのようにして菊花石ができるのかは完全には解明されていないようです。

菊花石

絵馬所にはシジミ型の絵馬がかけられています。「ね貝叶う」という言葉にかけらえています。

絵馬所
シジミ型絵馬

境内にはたくさんの摂社や石造物が建っています。

大野神社は、建部神社がこの地へ遷られる前から、この地の神様としておまつりされていた神社です。縁結びの御利益がある神様です。

大野神社
檜山神社
八柱神社

宝物殿には日本武尊の御妃とされている女神像があります。
宝物殿は正月元日のみ終日公開されますが、それ以外は事前予約制ということでした。
機会があれば、ぜひ見たいと思います。