播磨の城跡 太尾城

姫路市豊富に太尾城跡があります。

太尾城の麓にある太尾祖霊社は、太尾城主18代後裔の金井元雄氏が大正12年(1923)に建立した神社で、その子である金井元彦氏が整備したという説明がありました。
金井元彦氏は神戸市出身で青森県知事、兵庫県知事を務め、国会議員になった政治家です。

太尾祖霊社
五輪塔

金井氏の元の姓は太尾で、姫路市豊富町が発祥の地だそうです。
城主太尾兵庫頭とその妻大磯が和歌を詠んでいたことにちなんで「秋風太尾城址」という歌集が発行されています。

祖霊舎からしばらく歩くと太尾城への登山口です。登山口の説明看板には次のことが記されていました。

  • 「播磨鑑」には、城主は太尾兵庫頭與次、天正の頃落城とある。
  • 「赤松家播備作城記」には、文明元年(1469)、後藤基信が居城し、五代後に落城という。
  • 羽柴秀吉が播磨を平定したときに滅ぼされた。

登り始めるとすぐに観音堂、磨崖仏、大日石仏があります。
古くから信仰されているようです。

観音堂
磨崖仏 頭上に薬師如来と刻まれている
大日石仏

登山道はコンクリート舗装がされていて、5分程度で山上の城山稲荷神社に到着します。
このあたりに太尾城本丸があったのではないかと考えられています。

登山道途中の石垣跡?
山上の城山稲荷神社

神社から奥に入ってみると、平らな地形が続きます。
この広さがあったので、城になったのだと思いました。

平らな地形

標高は132m。見晴らしはすばらしく、いくさになれば城にこもって戦ったのでしょう。