姫路・矢落の森

青山地区は播磨風土記にも出てくる稲岡山の稲岡神社など、いろいろな物語がある史跡がたくさん残っています。
その一つに『矢落の森』があります。

稲岡神社から約1km北にあるJR姫新線・余部駅の横に矢落の森の石碑が建てられています。

碑には次のように書かれています。

神功皇后 市川の東 麻生山よりの試みの 一矢この地におつ 故に失落の森といふ
應神天皇この所に射目を立て狩をし給い郷民に社を祀り崇めしが洪水のため流れて稲岡山に止る
青山の宮に今祀せり 夢前の名の起こりである

「矢落」の由来は、神功皇后が麻生山から放った3本の矢の1本がここに落ちたことにちなんでいます。あとの2本は、姫路市辻井と姫路市太市に落ちていて、太市に落ちた矢は大岩を射抜いて割ったという伝説になっています(破盤のわれ岩)。
また、稲岡神社の御祭神の射目崎大神はもともとはここに祀られていたようです。

ちなみに、麻生山から矢落の森の碑までは約9kmあります。

なぜ、麻生山から矢を放ったという伝説が生まれたのでしょうか。