伊和大神が安志姫命に振られた腹いせに川の流れを石でせきとめて、三方の里(宍粟市一宮町)の方へ流したので安志川(林田川)は水の量が少なくなったという話が播磨風土記に記されています。
その場所が水尾の磐座です。また、近くに水尾神社があります。
水尾の磐座
安富ダムからさらに北上していくと大きな岩が現れました。
最初は何だろうと思いました。
道路上に岩がドンと鎮座されています。
川の中には大石がゴロゴロしています。このあたりに大きな石が集中しています。
この大石群を見て伊和大神が林田川をせき止めたという話が生まれたのでしょう。
大きな石がたくさん集まっているので、本当に川の流れも悪くなるのかもしれません。
それにしても、こんなに大きな石を、こんなにたくさん集めて、置くのは大変です。安志姫命に振られた伊和大神はよほど腹が立ったようです。
それほど安志姫命はステキな人だったのでしょう。
お会いしたいです。
水尾神社
水尾の磐座のすぐそばに水尾神社がご鎮座されています。
ご祭神は象罔女神(みずはめのかみ)、素盞嗚尊(すさのおのみこと)です。
伊和大神に水をせき止められ、困った住民たちが水の神・象罔女神をお招きすると、境内から清水が湧き出たというのが水尾神社創建の物語です。
神代の時代の話です。
鳥居をくぐって中に入っていくと手水舎、随神門、社殿が現れます。
いずれもすごく古そうです。
「水尾の大スギ」という巨大な木が境内にあります。
水尾神社は暦応元年(1338)に建てられた古い神社といわれ、神木として植えられたこのスギの木は樹幹が美しく樹勢は盛んで、根周り約10メートル、樹齢約600年といわれる大きなものである。
姫路市ホームページより
このあたりは貴重は虫の生息地になっています。自然豊かな地域です。
現代の水の磐座・安富ダム
伊和大神は安志川に大石を投げ込むことで水の流れをせき止めました。
しかし、今は違います。
ダムで水をせき止めます。
安富ダムは林田川流域の水害を防ぐことを目的としたダム。昭和61年(1986)に完成しました。
ダム湖は「富栖湖」といいます。
ダム湖の水の色と周りの山の緑がマッチしていてきれいでした。