小野市の王塚古墳を訪問しました。
小野市はそろばんで有名で、平安時代の末期に建立された国宝 浄土寺があります。古くから栄えた地域です。
王塚古墳は小野市役所の北西に位置していて、街の中にあります。周りは駐車場になっていて、王塚古墳の墳丘だけが残っています。
当古墳は、加古川川左岸の中位段丘上に所在しています。直径約45m、高さ約7mの円墳で、周囲には幅約8m、深さ約1mの堀がめぐらされています。
説明看板より
かつては、周辺に数多くの古墳が存在し、王子古墳群を形成していましたが、現在は主墳である当古墳のみとなっています。
昭和27年には、発掘調査が実施され、古墳の詳細が明らかとなっています。人を葬った主体部は、竪穴式石室で、石室内からは副葬品として、鏡、甲、冑など豊富な鉄製品が出土しています。これらの出土品から、築造時期は、古墳時代中期(5世紀中頃)と推測されています。
当古墳に葬られた人が誰なのかはわかりませんが、当古墳が市内に現存する古墳の中で最大規模であることから、当時の小野市域でたいへんな力を持っていた有力者の墓と考えられます。
平成12年9月 小野市教育委員会
古墳は円墳で、墳丘の上に登ることができます。
墳丘の石碑は昭和37年に建てられたもので、表には「王塚」と刻まれています。裏面には、王塚古墳の「王塚」という名は、この古墳がこの地域で最も大きい古墳で、地域の王が埋葬されたと考えられるため、「王塚」という名がつけられたと説明されていました。
王塚古墳は段丘の上に作られたこともあって、墳丘の上から見ると周囲を見渡すことができます。
王様の墓にふさわしいものだったのではないでしょうか。